労務派遣

中国の労務派遣:人材サービス会社の提案を承認する前の確認事項

人材サービス会社が労働者を雇用して給与を支払い、中国の貴社が日々の業務を指示するという提案を受けることがあります。承認する前に、それが労務派遣に当たるか、提案された職位と人数が要件を満たすか、労働者を使用する主体として貴社にどの義務が残るかを確認してください。サービス料金の提示や「外注」という名称だけでは、これらの問題は解決しません。

1. 実際の就労形態と許可を受けた派遣元を確認する

「中華人民共和国労働契約法」第57条および第58条は、労務派遣事業に行政許可を求め、派遣元を雇用主体と位置付けています。許可を受けた主体と契約予定の主体を照合し、許可の有効期間を確認したうえで、誰が労働契約を締結し、賃金を支払い、社会保険を管理するのかを確認してください。一般的な事業登記や「名義上の雇用主(EOR)」という営業上の呼称は、派遣許可の証明にはなりません。第67条は、使用者が派遣機関を設立して、自社またはその傘下の主体へ労働者を派遣することも禁止しています。

「労務派遣暫定規定」第27条により、外注や請負という名称であっても、実際には派遣として運営される場合は同規定に従って扱われます。誰が業務を指示し、勤怠と休暇を承認し、人員を管理し、約束されたサービス成果に責任を負うかを確認してください。事実を総合して評価する必要があり、一つの名称や文書だけで分類が決まるわけではありません。実態のあるサービス外注であれば、それに固有の義務も別途検討する必要があります。

2. 各職位が要件を満たす理由を記録する

労働契約法第66条および暫定規定第3条は、派遣を臨時的、補助的または代替的な職位に限定しています。臨時的な職位の存続期間は6か月以内でなければならず、労働者を交替させても、継続して存在する職位の存続期間はリセットされません。補助的な職位は、主力事業の職位を支える非主力事業の職位です。代替的な職位は、派遣先の既存の労働者が業務を離れて学習する場合や休暇などの理由で働けない、一定の期間に対応するものです。

補助的な職位については、経営陣の承認だけでは不十分です。派遣先は、従業員代表大会または全従業員による討議を経て提案と意見を集め、労働組合または従業員代表との対等な協議によって対象職位を確定し、社内で公示しなければなりません。事業機能の図、職務記述書、会議・協議の記録、および公示の証拠を保存してください。臨時的または代替的な業務については、実際に期間を限って必要とする理由と、予定終了日を保存します。

3. 正しい主体を基準に10%の上限を計算する

第4条は、派遣労働者数を派遣先の総労働者数の10%以下に制限しています。総労働者数は、派遣先が直接労働契約を締結した従業員数と、受け入れている派遣労働者数の合計です。計算式は、派遣労働者数 ÷(直接契約の従業員数 + 派遣労働者数)です。例えば、直接契約の従業員90人と派遣労働者10人の場合は10%であり、10を90で割るのではありません。労働契約を締結する法的資格のある主体を基準とし、別のグループ会社の人数を混ぜて割合を下げてはいけません。予定する受入れ人数と、その後の直接契約人数の変化も確認してください。

第25条は、外国企業の常駐代表機構や外国金融機関の中国駐在代表機構など、所定の場合について職位の種類と派遣比率の制限を適用除外としています。通常の外商投資子会社は、株主が海外にいるというだけで免除されるわけではありません。具体的な主体と例外の範囲を確認してください。比率を満たしても、要件を満たさない職位での派遣が適法になるわけではなく、代表機構の例外によって他の派遣上の義務が免除されるわけでもありません。

4. 協定を給与支払と日常管理の実態に合わせる

第59条および暫定規定第7条は、派遣協定に、職位、人数、場所、期間、賃金と社会保険料の金額・支払方法、労働時間と休暇、労災・出産・傷病時の待遇、安全と研修、経済補償などの費用、サービス料金および違約責任を定めることを求めています。派遣期間は実際の職位の必要性に対応しなければならず、継続した受入れ期間を複数の短期協定に分割してはいけません。「サービス料金」と記載された請求書だけに頼らず、名簿、勤怠、給与、社会保険料の納付および業者の請求書を相互に照合できる記録を求めてください。

派遣元が雇用主であっても、派遣先の第62条に基づく義務はなくなりません。これには、労働条件と保護、業務上の要求と報酬の告知、残業代と業績賞与の支払、職位に関連する福利厚生、必要な職務研修、および継続的な受入れに伴う通常の賃金調整が含まれます。第63条は、同一労働同一賃金と、同種の職位について同一の報酬分配方法を求めています。派遣先に比較対象となる従業員がいない場合は、所在地の同一または類似の職位の報酬を参照します。労働者の権利を排除することなく、誰が各記録を提供し、確認するかを取り決めてください。

5. 派遣元へ戻す条項に署名する前に、その事由を確認する

労働者を派遣元へ戻すことと、その労働契約を解除することは別の事項です。第65条および暫定規定第12条の具体的な事由を確認したうえで、第13条の特別な保護を検討してください。特に、労働契約法第42条の状況にある労働者について、第13条は、派遣期間中に第12条第1項第1号の事由で派遣元へ戻すことを制限し、派遣期間が満了したときは、その状況が終了するまで派遣期間を延長するよう求めています。業者による「いつでも戻せる」という約束は、これらの規則に優先しません。労働契約の解除および経済補償については、別途評価する必要があります。

承認前に、派遣元の許可証と登記資料、契約案と派遣協定案、職位が要件を満たす証拠、主体ごとの人数計算、報酬の比較資料、社会保険料納付の検証計画、および派遣元へ戻す手続を揃えてください。不足を是正し、証拠を保存する担当者も明確にします。第92条により、派遣先が派遣労働者に損害を与えた場合、派遣先と派遣元は連帯して賠償責任を負います。当事者間の補償の取決めは、労働者の法定の請求に対抗する根拠にはなりません。初回の検討では、中国の主体、都市、職位、直接契約と派遣の人数、および予定開始日について機密情報を含まない概要を提供し、その後、人事記録を安全に確認する方法を取り決めてください。

法的根拠

公式法源 · 確認日:2026-10-10。翻訳は参考用であり、公式の法文ではありません。

中国本土に関する一般的な情報です。事実、適用時期、現地の規則については個別の検討が必要です。

潘建兴
潘建兴

北京市長安法律事務所パートナー
2019年から中国で弁護士業務に従事 · 北京・深圳

中国での労務派遣の提案を検討する

人員配置の提案を承認する前に、派遣元、職位、人数および義務の分担を確認してください。

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